専門領域の活動

専門・認定看護師の紹介

精神看護専門看護師 横井志保

からだの治療を受ける際に、眠れない、不安、気分が落ち込む、混乱するなど、こころの問題が生じることがあります。そのような時に、こころの面をサポートしながら、からだの治療を進めていくために、精神科医を中心としたさまざまな専門スタッフによるチームの一員として活動しています。また、看護師を中心とした当院職員のこころの健康相談も担当しています。
こころの問題は決して特別なことではなく、誰にも起こりうるものです。
入院される方の10~30%は、からだの状態や薬物療法などの影響により、一時的に会話や行動が混乱した状態になることがあります。また、国民の5人に1人は、一生のうちのどこかでうつ病や不安障害などの病気になると言われています。統合失調症や認知症など、その他の病気を加えると、より多くの方が精神的な不調を経験していることになります。
みなさまのこころとからだの健康のために、病気の症状や治療だけでなく、生活環境や人間関係などのストレスにも配慮しながら、その人らしい療養生活が送れるように、お手伝いしていきたいと考えております。

慢性疾患看護専門看護師 斉藤瞳

慢性疾患看護専門看護師は、年齢を問わず、生活習慣病や慢性的な心身の不調と共に生きる人々とそのご家族を対象に支援を行います。慢性疾患と主に生きる人とそのご家族が今をどのように生き、これからどのように生きていきたいのかという思いに寄り添い、体調を維持しながら療養生活を送れるよう、新たな療養法の獲得や退院調整など、様々なお手伝いをさせていただきます。
私は今年の4月より3-6病棟に配属となりました。現在、専門看護師としての活動は行っておりませんが、これから少しずつ活動をスタートさせていきたいと思っています。まだまだわからないことばかりですが、みなさんと一緒に慢性疾患と共に生きる人とそのご家族を支えるための看護について考えていきたいです。どうぞよろしくお願いします。

救急看護認定看護師 名倉やよい

救急医療・看護は時間・場所・対象者を選ばず必要となります。それらに迅速に対応できるように日々、自己研鑽しています。病院内の活動では、主に急変時対応が広く院内に普及できるようにハード面・ソフト面の両面からシステムを整えたり、職員への教育活動などを行っています。心肺蘇生法に限らず、状態の観察やアセスメント、得られた結果からの対応方法など心肺停止状態になる前に気付き、早期介入が出来る病院を目指した教育活動を行っています。
病院外の活動としては医療職だけでなく一般市民の方々を対象とした救命処置の普及活動をはじめ、救急医療・看護に関する講義、災害医療・看護の普及や災害訓練への参加なども行っています。
今後はこれらに加え、特定行為研修で学んだことの実践の場を増やしていきたいと考えています。行為自体に限らず、フィジカルアセスメントや臨床推論も含めて、自ら活かすとともに臨床や研修の場で他の看護師にも伝達していきたいと思っています。

皮膚・排泄ケア認定看護師 岡 志津香  杉山美津子

皮膚・排泄認定ケア看護師は、WOCとも呼ばれています。Wは創傷、Oはオストミー、Cはコンチネンス(失禁)を意味しています。褥瘡(床ずれ)やストーマ(人工肛門・人工膀胱)ケア、失禁ケアなどに特化した看護師です。具体的には、褥瘡や皮膚裂傷に対してのケア、ストーマを造設された方の相談や指導、またスキントラブルを起こさないような予防ケアの指導などを行っています。病院への来院が困難な患者さんに対しても、訪問看護師と共にご自宅や施設へ訪問し、ケアのご相談にも対応させていただいています。
在宅や施設で褥瘡やストーマケア、スキントラブルなどで、何かお困りのことがありましたら、地域連携課、入退院・療養支援課までご相談ください。
出前講座などにも対応させていただいていますので、ご要望がありましたらご連絡ください。
一人一人の疾患や生活スタイルに合わせて、皮膚障害を早期に改善できるようにまた、皮膚障害を起こさないような予防ケアをサポートさせていただきます。

感染管理認定看護師 北堀裕子 山田ちな美

私達、感染管理認定看護師は、病院内で起こり得る様々な感染症から、患者さんや職員をはじめ、当院に来院する全ての人々を守るため、感染防止対策を推進する役割があります。
具体的な活動として『感染をおこさない・広げない』ための病院内のルールづくり、感染に関する相談窓口、感染症発生時の早期対応、検査や治療に使用する医療器具が正しく清潔に管理されているか、患者さんの療養環境が安全で清潔に保たれているかの確認等を行っています。
当院では医師・看護師・薬剤師・検査技師が集まり、感染対策チームとして組織横断的な活動を行っています。主に、感染対策のルールが守られているか病院内をラウンドし、問題を解決するためのミーティングや、感染症治療が適切に行われているかの確認等を行っています。
感染防止に関する活動を通し、患者さんに安全な療養環境で安心して治療を受けていただけるよう、日々努力していきたいと思います。

糖尿病看護認定看護師 髙橋倫世 柿宇土敦子

糖尿病は食事や運動など日常生活が大きく影響する疾患です。特に近年は、生活習慣の欧米化に伴う栄養の偏りや運動不足などに糖尿病患者や予備軍が急増しています。私たちは糖尿病の教育入院患者さんや外来通院されている患者さんに対して、悩みに寄り添う相談や療養生活の支援を行っています。
具体的な活動としては、外来・入院ともに今の患者さんの状態にあった血糖コントロールの目標や日常生活の工夫点を一緒に考え、合併症を起こさない、あるいは合併症を進行させないための生活上の注意点などをお話しています。
また、糖尿病知慮のひとつであるインスリン注射の操作方法の説明や、自己血糖測定の活かし方などについてもお話ししています。フットケア外来では足の傷の予防や足の手入れについて患者さんへの指導に力を入れています。患者さんが糖尿病と上手に付き合いながら豊かな療養生活を送れるように、これからも支援していきたいと思います。

摂食・嚥下障害看護認定看護師 増田江美

摂食・嚥下障害看護認定看護師は、食べることや飲み込む機能を評価し、誤嚥性肺炎や窒息、栄養の低下、脱水の予防ができるように、その人に合った食べ方や口の周りの運動方法、食べ物の形などを選択したり御相談にのったりします。現在、私は院内で摂食・嚥下障害の患者さんと関わり、その人のどこが障害されて食べられなくなっているのか、どのような練習をしたら食べられるようになるのか、どのような食べ物がその人にとって食べやすいものかを他の職種と相談しながら良い方法を検討し、支援する活動をしています。
また、院内の栄養管理検討委員会に所属し、他の職種との連携を密に、看護師の口腔ケアと食事介助の技術向上に取り組むワーキンググループでも活動をしています。外来でも御相談に対応をしておりますので、お食事や飲み込みのことで何かお困りのことがありましたら、是非お声かけください。なお、同じ分野を目指す看護師の教育にも力を入れていきたいと思っておりますので、ご興味のある方は是非御連絡をお待ちしております。

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 梶原聡子

脳卒中は突然発症し、意識障害や運動麻痺、高次脳機能障害などの障害が起きます。病前と違う姿に戸惑う患者さんも少なくないため、心と身体に寄り添いながら支援を行っております。患者さんやご家族が望んだ生活が少しでも実現できるように、病棟スタッフや他職種とも連携を取りながら、日常生活動作の改善に努めたり、療養生活が送れるように退院支援なども行っています。
現在、私は一般病棟に所属し、実践を通しながら、スタッフの手本となり、よりよい看護が提供できるように日々取り組んでいます。
また、専門的な知識や技術についてスタッフとともに学びを深め、看護の質の向上に努めています。脳卒中の再発予防を目的とした看護ケア外来を週1回担当しています。長年生活してきた生活習慣を変えることは容易ではなく、患者さんやご家族の意思を尊重しながら、生活習慣改善をすすめています。
これからも、患者さんやご家族の思いを大切にし、その人らしい人生を送れるように支援を行っていきたいと思います。

緩和ケア認定看護師 牧野あゆみ

看護師三年目のときに乳腺腫瘍を持つ患者さんから看護の喜びを教えていただいたことがきっかけで、緩和ケアについて専門的に学びたいという気持ちが芽生えました。緩和ケアは抗がん剤の有無に関わらず、がんと診断されたそのときから必要になると言われています。
がんになると、体や治療のことだけではなく、仕事のことや将来への不安などのつらさも経験します。
また、緩和ケアは患者さんやご家族一人一人のからだや心の様々なつらさを和らげ、より豊かな人生を送ることができるように支えていくケアです。
病態の悪化や治療ができなくなるという絶望に近い現実と向き合う患者さんとご家族の思いを受け止めることは辛くないとは言えません。しかし、対話を通して、人生の中で大切にしてきたこと、今感じていること、これからを生きていくための思いに触れることで、その人の生活やその人らしさを知ることができます。
がんとうまく長く付き合うために、病気に関することはもちろん、生活上の悩みを受け止め、その人らしい人生を応援するために各部署が一丸となって支えていきます。

看護師の全体のレベルアップに向けて

看護の力を発揮した活動がいっぱい! チーム医療を進めています。

専門・認定看護師、特定行為研修修了者など

日本看護協会の認定する専門・認定看護師、特定行為研修修了者や各学会等が認定した資格保持者が看護師全体のレベルアップに力を発揮しています。
「専門看護師」とは、ある特定の専門看護分野において卓越した看護実践能力を有することを認められた者をいい、「認定看護師」とは、ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を有することが認められた者をいいます。また、「特定行為研修修了者」は、ある特定の行為について、手順書により診療の補助を行う者をいいます。
近年の医療や看護の高度化・複雑化、地域包括ケアに対応した、より専門的で高水準の知識や技術をもった看護のスペシャリストです。

当院で活躍する専門・認定看護師たち

専門看護師(2名)

  • 精神看護専門看護師 :1名
  • 慢性看護専門看護師 :1名
 

認定看護師(10名)

  • 救急看護認定看護師 :1名
  • 皮膚・排泄ケア認定看護師 :2名
  • 感染管理認定看護師 :2名
  • 糖尿病看護認定看護師 :2名
  • 摂食・嚥下障害看護認定看護師 :1名
  • 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師:1名
  • 緩和ケア看護認定看護師:1名
 

認定看護管理者:7名

 

特定行為研修修了者:4名

 

各学会認定資格保持者

  • 糖尿病療養指導士 :3名
  • フットケア指導士 :1名
  • リンパ浮腫療法士 :1名
  • ストーマ認定士 :1名
  • 栄養サポートチーム(NST)専門療法士:2名
  • 臨床輸血看護師 :2名
  • 造血幹細胞移植後フォローアップ看護師:4名

看護ケア外来

特定の分野について専門的な知識・技術を資格を持った看護師が、医師の指示に基づいて患者さんや家族からの相談・指導・ケアを行い、療養生活がより充実するよう支援する外来です。
  • もの忘れ相談
  • 呼吸ケア
  • リンパ浮腫ケア
  • スキンケア
  • 脳卒中予防
  • 糖尿病
  • フットケア
  • 腎臓
  • がん看護
  • 食べること・飲むこと
  • 造血幹細胞移植後フォローアップ

看護ケア外来は予約が必要です。受診いている診療科外来の担当医または看護師にご相談ください。

赤十字の活動

国内外の救護活動や各種講習指導で活躍しています。

赤十字講習指導資格

  • 赤十字救急法
  • 赤十字幼児安全法
  • 赤十字健康生活支援講習
講師として研修を企画し、院内職員を対象に実施しています。また、日本赤十字社静岡県支部の活動として、一般向けの講習会も開催しています。

救護活動

国内の災害発生時にはいつでも出動できるように、医師を班長にした救護班を任命し、訓練を行っています。また、イベントなどの平時救護も実践しています。

主な救護活動実績

海外救護
イラン南東部地震被災者救護 パキスタン地震救護 フィリピン共和国オーロラ州保健医療支援
国内救護
阪神淡路大震災 有珠山火山活動 福井豪雨水害 新潟県中越地震 能登半島地震 東日本大震災
平時救護
小学校チャレンジスクール サッカーワールドカップ大会 愛知万博 日本平マラソン 安倍川花火大会 障害者スポーツ大会 など
救急法
イラン バムの子供たちと
フィリピン共和国
地域保健ボランティアの育成