しずおか日赤メールマガジンMailmagazine blog

第170号　令和元年10月01日発行

2019年10月1日

朝夕の気温がやっと涼しくなってきた今日この頃、皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。
アジアで初開催となるラグビーワールドカップが開幕しました。先日、日本はエコパスタジアムにて、優勝候補のアイルランドを下し、劇的な勝利を収めました。激しくぶつかりながらも必死にボールをつなぐ姿にとても感動しました。ラグビーはフェアプレーの精神をとても大切にするスポーツで、「ラグビー憲章」には、「品位」「尊重」「規律」「結束」「情熱」の５つの言葉が掲げられているそうです。この言葉は、ラグビーだけでなく私たちが暮らしていくいろいろな場面で大切にしなければいけない言葉だと思いました。
それでは、メールマガジン第170号をお届けします。

胃癌を防ぐ、見つける、治療する　胃癌の原因の99％はピロリ菌！

慢性的な胃炎に悩まされている日本人は少なくありません。「おなかが弱いのは体質だから…」とあきらめているあなた、その不調はもしかしたらピロリ菌のしわざかもしれません。

消化器内科の魚谷部長に詳しいお話を伺ってきました。

消化器内科　部長　魚谷貴洋医師　

明るく優しい笑顔が印象的な魚谷医師。休日はランニングで汗を流したり、ご家族と海釣りやキャンプを楽しまれているそう。静岡市清水区出身。

ピロリ菌感染には自覚症状がありますか？

ピロリ菌の感染にはこれという自覚症状がないのですが、慢性胃炎に悩んでいるなら感染を疑ってよいでしょう。感染経路は母子間での経口感染と考えられており、高齢であるほど感染率は高い。感染の有無は内視鏡検査で判明するので、気になる人は健康診断などの機会に担当医に相談することをおすすめします。

感染をそのままにしておくと、どんなリスクがあるのですか？

ピロリ感染胃炎を背景に併発しやすい症状には、萎縮性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃癌のほかに、胃MALTリンパ腫、胃過形成性ポリープ、機能性ディスペプシア、胃食道逆流症などがあります。さらに近年では免疫性血小板減少性紫斑病、小児の鉄欠乏性貧血、パーキンソン症候群、アルツハイマー病などとの関連も指摘されています。

ピロリ菌の除菌治療とはどんなものですか？

現在一般に行われているのは「3剤併用療法」と呼ばれるもので、胃酸の分泌を抑える薬と2種類の抗菌剤、合計3種類の薬剤を7日間に渡り投与するもの。入院などは必要なく、処方された薬を日常生活の中で服用するだけで大丈夫です。除菌療法は2回まで保険適応で行うことができ、これにより90～95％の除菌率が期待できます。

呉服町名店街・静岡伊勢丹・日赤合同総合防災訓練に参加しました

９月26日（木）、呉服町名店街・静岡伊勢丹・日赤合同総合防災訓練が開催され、当院より災害救護班１個班が参加しました。訓練は、静岡市を震源とする震度6強の地震が発生したとの想定で行われ、呉服町名店街や伊勢丹からの負傷者が、札の辻クロスホール６階に設置された当院の救護所に搬送されました。救護所内では、タンカで運ばれた重症者から歩いて来られた軽症者などさまざまな負傷者のトリアージが行われ、治療にあたりました。
いつ起こるかわからない大規模災害に備え、訓練を通して地域の皆さんとの連携や災害に対する対応を再確認することができました。

会場となった静岡呉服町名店街

負傷者情報の収集

トリアージの様子

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