診療内容

診療方針・理念

よく走り、よく曲がり、よく止まることがよい自転車の基本であるように、よく聞き、よく見、よく話すことがよい小児科の基本であると私たちは考えています。小児科の診断において問診はとても大切です。まず話しをよく聞くことから始めたいと思います。
次に、体全体をよく見ます。とくにはじめて拝見する患者さんは、少なくとも一度は頭のてっぺんから足のつま先まで診察させてください。意外な発見が少なからずあるものです。最後に、患者さんやご家族によく説明します。正確な情報をわかりやすく伝えることは、どの専門家にも共通した任務だと思います。
そして、これらの基本を踏まえた上で、よく考えることこそ私たちの仕事の核心であると思います。IT革命が進む現代では、その気になれば誰でも医学情報を得ることができます。しかし情報が多くても取捨選択に困るものです。また、医療技術の進歩とともに複雑の診断法や治療法が競合しあうケースも増えています。いま私たちに求められているのは、医学的知識が技術以上に、患者さんの立場に立って正しい選択、正しい判断をすることでしょう。そのためにはよく考えねばなりません。
以上をモットーとして、私たち静岡赤十字病院小児科は、こどもたちが心身ともに健やかに育つよう応援していきたいと思います。こどもさんのことなら何でもご相談ください。

対象疾患

  • 感染症(呼吸器・消化器・尿路などの感染症一般)
  • アレルギー疾患(気管支喘息・アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎・食物アレルギー等)
  • 内分泌疾患(低身長・高身長・肥満・糖尿病・停留精巣・ミクロペニス・月経異常等)
  • 心疾患(先天性心疾患・後天性心疾患・不整脈等)
  • 神経筋疾患(てんかん・熱性けいれん・発達遅滞・頭痛・先天性神経疾患・重症筋無力症・筋疾患・脳炎・脳症など)
  • 新生児(母親に合併症のある場合や胎児に異常が認められた場合の新生児管理等)
  • その他(夜尿症・染色体異常など)

診療実績

主な診療実績(令和元年度)

外来診療では、一般診療のほかに神経、心臓、内分泌、小児精神、アレルギー、夜尿症の専門外来、予防接種、育児相談等を行っています。令和元年度の外来患者延べ数は6,580名でした。気管支喘息・アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギー疾患に対する医療の充実に加え、発達障害(注意欠如多動症、自閉スペクトラム症等)にも積極的に対応していきたいと考えています。また小児科定点であり、ウイルス感染のウイルス分離提出を行い、PCR検査を保健所に委託、令和元年度は60件の献体提出がありました。