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股関節・人工関節センター

臼蓋形成不全症の治療内容

①保存治療

 詳細に診察し患者様の個々の状態を把握し、病態にあった治療法を進めることが大切です。臼蓋形成不全症の患者様の場合、骨盤が前に倒れているケースが多くあります。その場合、腹筋群が弱くなり、股関節前面の筋が短縮を起こしています。また腰の筋肉が張り硬くなり股関節の後ろにあるお尻の筋力は低下しています。運動療法では、体幹の安定化に加え、硬くなって短縮を起こした腰部や股関節前面の筋の柔軟性を改善させます。加えて、お尻や腹筋群の弱った筋力の収縮反応性を改善するような療法が効果的になります。

 しかしながら、保存治療には限界があります。変形が進行してしまい保存治療のみでは改善が難しいと判断した場合、あるいは変形が進行する可能性が高く手術を早めにした方が良い場合には、手術による治療をお勧めします。


②手術加療

 臼蓋形成不全症の患者様の場合、多くの例では寛骨臼回転骨切り術を施行します。症例によっては、骨盤から採った骨を臼蓋の足りない部分に移植する方法などで済む場合もあります。色々な手術法があります。患者様の年齢や関節の状態によって、患者様と相談しながら治療法を決めます。

 寛骨臼回転骨切り術は、骨盤を臼蓋の形に沿って球形にくり抜くように骨切りし、臼蓋の不足している部分を覆うように回転移動させて新しい臼蓋を作る術式です。まだ関節軟骨が残っている関節症の患者様が対象です。

 骨を切るためにどの部分の皮膚を切開するか、どこの筋肉を切ったり、剥がしたりするか、病院によって色々な方法があります。当院では、股関節前面内側の目立ちにくい部分に10cm未満の皮膚切開(症例に応じて10cmを超えることもあります)を加えて手術を行います。筋肉を切ったり、剥がしたりする範囲が非常に少ない進入法で骨切りを行うため通常より早い回復が期待できます。

  臼蓋形成不全がある場合でも、痛みの原因が、関節唇損傷によると考えられる場合には、股関節鏡で対応します。軟骨損傷が進んでしまっている場合には人工股関節置換術も選択肢の一つになります。詳細は「治療内容」の項目をご参照ください。