しずおか日赤メールマガジン

第111号 平成26年11月01日発行


 日没が早まり、朝晩はすっかり寒くなった今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
 ある会社が行った入浴方法についてのアンケートによると、一年中湯船に浸かる「風呂好き県」の第一位が静岡県でした。入浴の効果は言わずもがな。これからの季節は、「ヒートショック(温度の刺激による血圧の急激な変動)」に注意して入浴を楽しみたいですね。
 さて、11月1日メールマガジン第111号をお届けします!みなさまには引き続き温かいご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

目次

1. 今月の病院ニュース
テーマ:肺炎
重症化・死亡率が高い肺炎も、予防と早期対応で解決!

2. インフォメーション
「かかりつけ医」はお持ちですか?
知って安心!地域医療連携の仕組み

テーマ:肺炎

重症化・死亡率が高い肺炎も、予防と早期対応で解決!

 呼吸器科の治療の中で、年々増え続けているのが高齢者の肺炎。今年度から当院の呼吸器科は医師の増員をはかり、充実した設備と体制で治療にあたります。
 まずは肺炎になる原因を知り、予防に努めましょう。

 呼吸器科部長 松田宏幸医師に聞きました

 

Q:呼吸器科では肺炎以外にどんな病気を診療するの?
A:呼吸器科では、「呼吸」に関する病気の診療をします。気管支と肺にまつわる疾患全般にわたり、気管支炎・気管支喘息・肺気腫・慢性閉塞性肺疾患(COPD)・肺がんなどの治療をします。肺炎や喘息発作など短期間の治療で回復するものから、肺がんや間質性肺炎などのように長期の治療に及ぶ場合もあります。

Q:どんな症状のときに受診するの?
A:普段平気でできていた動作をしたときに息苦しいなど、咳や痰に加え、息切れを感じる場合は受診してください。また、息を吸ったときに急に胸が痛んだり、息をするときに胸がゼイゼイ、またはヒュウヒュウと音がする、痰に血液が混ざっているときも要注意です。各症状によって考えられる主な病気として、咳・痰は風邪・気管支炎・肺炎、息切れは肺気腫・間質性肺炎、喘鳴(ゼイゼイ・ヒュウヒュウ)による息苦しさは気管支喘息、胸痛は胸膜炎・自然気胸、血痰は気管支拡張症・肺がんなどが挙げられます。

Q:どんな検査をしますか?
A:肺炎・肺がん・肺結核・肺気腫などの診断ができる胸部のレントゲン、肺機能を診断するスパイロメーター、採血によって血液中酸素の飽和度を検査する装置は、喘息や肺気腫の患者さんも定期的に測定します。ほか、心電図やCTスキャンといった精密検査では、心臓などほかの臓器と病気の関連性を調べます。

肺炎にかかる理由は
体力・免疫力の低下!


 呼吸器の病気といえば主に肺や気管支の病気が挙げられますが、実はかなり幅広く、ほかの臓器と密接に関係する場合もあります。今回はその中でも、これからの季節、風邪をきっかけに引き起こしたり、高齢者に多い肺炎についてお話をうかがいました。「風邪はウイルスによってかかりますが、肺炎は細菌が原因となります。肺や気管支に細菌が入り、炎症を起こして肺炎になるのです」と松田医師。自覚症状としては、発熱・咳や痰・息切れと、風邪の症状と似ているため見逃されることがありますが、肺炎の場合は38度以上の高熱が続きます。「細菌は抵抗力が少ない体に入り込みます。そのため、風邪をひいて弱っているときや、体力・免疫力の落ちた高齢者が肺炎にかかりやすいのです」。高齢者の場合、症状が出にくく発見が遅れ重症化することも少なくありません。


増え続ける高齢者の肺炎率
予防・対応で重症を防ぐ


 また、高齢者に多く見られる肺炎が、誤嚥(ごえん)性肺炎です。「誤嚥とは、本来食道へ運ばれるはずの食べものや唾液が、誤って気管に入ってしまうことを言います。飲み込む力が衰えている高齢者は誤嚥しやすく、食べ物や唾液と一緒に、口の中の細菌が肺まで到達し、炎症を起こして誤嚥性肺炎を起こすのです」。口内細菌が増える原因として挙げられるのが、歯周病や入れ歯の手入れ不足。日頃からそれらにきちんと対応しておけば、誤嚥性肺炎の予防になるでしょう。実は、人口の高齢化に伴い肺炎で亡くなる人は増加傾向にあります。2011年には日本人の死因第3位になりました。これからの季節、インフルエンザの予防接種や、高齢者であれば肺炎球菌ワクチンの接種が肺炎予防につながります。
 10月から当院の呼吸器科は専属医師が5 人に増え、検査も充実し、受け入れ態勢が整いました。「風邪かな?」と思ったらまずは受診してください。早めの受診は治療を長引かせない秘訣です。
 
 

「かかりつけ医」はお持ちですか?

知って安心!地域医療連携の仕組み


 

 当院のような高度専門医療や救急医療を担う急性期病院と、皆さんの身近にある地域の診療所は、それぞれの役割を分担し、お互いの長所を生かして質の高い医療を提供しています。「かかりつけ医」とは、気軽に病気の相談ができ、患者さんの日ごろの健康状態が分かっている身近な診療所(医院・クリニック)の医師のことです。専門的な検査や診療、入院が必要と判断された場合は、かかりつけ医から当院へご紹介いただきます。当院では、静岡市静岡医師会、静岡市清水医師会とパートナー協定を結び、市内約350箇所の診療所と連携し、紹介状をお持ちになった患者さんの継続的な治療にあたっています。日々の健康管理と安心のためにも「かかりつけ医」を持つことをお勧めします。

 
 

しずおか日赤メールマガジン 第111号

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平成26年11月01日発行