しずおか日赤メールマガジン

第87号 平成24年11月01日発行


 朝晩はだいぶ冷え込むようになり、秋の深まりを感じる今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
 先日、晴れ着で神社に参拝する親子を見掛けました。少し早いですが七五三のお参りのようです。自分が祝ってもらった時の記憶はありませんが、着物姿ですました顔の記念写真が残っているのを思い出しました。現代では古来の型にこだわることなくお参りする日や服装もさまざまになっていますが、子どもたちの健やかな成長を祈る気持ちに変わりはないですね。
 さて、メールマガジン第87号をお届けします。みなさまには引き続き温かいご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

目次

1. 今月の病院ニュース
・・・前立腺がんの診断方法・・・ 前立腺針生検について

2. インフォメーション
健康づくりのサポーター「健診センター」

・・・前立腺がんの診断方法・・・ 前立腺針生検について

泌尿器科の彦坂和信医師に聞く


◆前立腺の病気は50歳以上の男性に多く起こり、そのなかでも前立腺がんの患者数は年々増加しています。早期発見・早期治療には欠かせない前立腺針生検について、泌尿器科の彦坂和信医師に聞きました。








1)PSAってなに?
 検診などでよく耳にするPSAってなんでしょう?PSAとはProstate Specific Antigen(前立腺特異抗原)のことで、その名の通り、前立腺から分泌される物質です。PSAは前立腺自体から分泌されますので、健常者でも血液検査で測定されます。しかし、前立腺に疾患があると血液中への浸出量が増え、測定値が高くなります。


2)PSAが高い!?
 PSAの値が高くなるにつれ、前立腺がんである確率も高くなっていきます。前立腺肥大症や前立腺炎でもPSAの値が高くなることがあります。基準値以上の値が出ると、専門科(泌尿器科)を受診し、前立腺がんであるかを確定するためのより詳しい検査、つまり前立腺針生検を受けることになります。当院では昨年度、133人の方が前立腺針生検を受けられ、そのうち60人が前立腺がんと診断されました。


3)どんな人が前立腺針生検を受けるの?
 泌尿器科を受診していただいた患者さんは、直腸診・PSA検査・超音波検査などを行い、前立腺がんが疑わしい時に生検を行います。顕微鏡の検査(病理検査)でがんが証明されれば確定診断となります。年齢や状況によりますが、PSAが4以上であればがんの心配があるとされています。しかし、先程述べたように、前立腺肥大症や前立腺炎など他の要因による影響を受ける事があり、PSAは万能ではありません。CT、MRI、超音波検査などの画像検査で前立腺がんの有無を診断することは困難で、PSA高値から前立腺針生検を行い、初めて診断されるケースも少なくありません。

4)前立腺針生検って、どんな検査?
 当院では安全を考慮し、2泊3日の入院で行っています。午前中に入院し、午後に手術室で検査をします。麻酔は、尾てい骨あたりに注射をします。お産をするようなかっこうで検査を開始します。消毒の後に超音波装置の棒をお尻より挿入し前立腺の大きさや内部を観察します。続いて超音波で前立腺を観察しながら針を刺し前立腺組織を採取します。泌尿器科の前立腺がんガイドラインで12か所の生検が推奨されており、当院でも12か所採取します。検査時間は10-15分程度です。


5)検査に合併症などはないの?
 医療行為にリスクおよび合併症は付き物です。15分程で終わる前立腺針生検にも、合併症の可能性は勿論あります。針を刺しますので出血します。肛門や尿道から出血すると、それぞれ下血や血尿が出現します。軽いものであれば経過観察で問題ありません。場合によっては止血剤投与や止血処置の追加が必要となります。また、検査後に前立腺がむくんでしまい、尿が出にくくなることがあり、尿道に管(カテーテル)を一時的に留置することがあります。検査後に高熱が出ることもあります(急性前立腺炎)。この場合、抗生剤の点滴で炎症を治療します。入院期間が多少延びますが、しっかり炎症を治療した後、退院となります。


6)検査の結果を早く知りたいのだけど。
 当院での前立腺針生検の検査結果は、通常検査の翌日に分かります。しかし時には特殊な病理検査が必要な事があり、その場合は後日、外来で診断結果をお伝えしています。


7)別な方法はないの?
 前立腺針生検を行い、採取した組織による病理診断が確定診断となりますので、他の検査では現在のところ確定診断は出来ません。


8)前立腺針生検でがんはなかったから、もう大丈夫!?
 前立腺にがんがあっても小さくて、前立腺針生検で陰性に出る事があります。ですから結果が陰性でも、引き続き外来または検診でPSAの変化をみる事が大切です。その後のPSAの変化で、再度検査が必要になることもあります。前立腺がんは一般に他のがんと違い、進行が遅いと言われていますので手遅れになることは、ほとんどありません。早期に発見できれば色々な治療法が選択できます。例え前立腺がんであったとしても早期発見・早期治療が出来るために、50歳以上の方は定期的にPSA検査をすることをお勧めします。


泌尿器科医師
彦坂 和信(ひこさか かずのぶ)


 

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 健診センターでは、総合健診のドック(人間・脳・肺)や、がん検診(乳がん・子宮がん・前立腺がん・大腸がん)・予防接種を主な業務として皆様の健康をチェックし、日常のよきアドバイザーとして日々努力しています。
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  ・日赤予防健診2(胃X線検査)24,000円
  ・Aコース(労働安全衛生法項目含む)11,000円
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静岡赤十字病院 健診センター 電話054-253-8732(直通)



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平成24年11月01日発行