しずおか日赤メールマガジン

第50号 平成21年10月01日発行


 皆さまこんにちは。今日の静岡市は、気持ちの良い秋晴れの1日となりました。季節柄過ごしやすくなるこの時期ですので、時間を有意義に使いたいものです。
 さて、メールマガジン第50号をお届けします。みなさまには引き続き温かいご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

目次

1. 今月の病院ニュース
採血時の疑問にお答えします(採血のQ&Aについて)

2. インフォメーション
国内型緊急対応ユニット (dERU)ってなあに?

「採血時の疑問にお答えします(採血のQ&Aについて)」 検査部技師長 小嶋 恵子

 当院外来採血室では、患者さんにできるだけ苦痛の少ない安全な採血業務を提供できるよう最善を尽くしております。
 採血は、国家資格を有する看護師と臨床検査技師が担当しており、医師から指示が出された項目について、血液を検査するために必要な採血管に採取しています。
 さらに、十分な管理のもとに細心の注意を払って実施しております。 
 日頃、採血される患者さんから質問される事柄や疑問についてお答えします。

血液検査でわかること

 血液は体内に広く分布し、総血液量は体重の約1/13とされています。体の隅々まで循環して物質の運搬や生体防御や体温調節などの大切な役割を果たしています。
 血液は、いろいろな成分で構成されていて体の状態をあらわす情報源です。血液は、体のバランスが崩れていないか、生活習慣病にかかっていないか、炎症反応や貧血が起きていないかなど、たくさんの情報を知らせてく れます。
 また、病気の診断や病状の把握等をする上でも大切な検査です。

今日は何本採るの? なぜ何本も採るの?

 血液はいろいろな成分で構成されており、成分によって測定方法が異なります。そのため各測定方法に適した採血管を使って血液を取り分ける必要があります。
つまり医師の指示で検査項目が決まり、検査の種類によって必要な採血管が異なるのです。
採血管の種類とその目的

そんなに採血したら貧血になっちゃうよ!

 血液は体重により違いはありますが、だいたい4~6L体の中をめぐっています。検査に使用する血液量は多くても20ml位なので、体に流れている血液の1/250程度で心配ありません。赤血球は寿命があり毎日壊れたり、造られたりしています。足りない分は造られるので安心してください。

食事をしてきちゃったけれど!

食事によって影響を受ける項目として、血糖や中性脂肪は上昇しますが影響のない項目もあります。医師の指示で採血を受けてください。医師から検査結果を聞く時に、食事をしたことをお話していただければ、結果を食後として見るのでご心配ありません。
いざ! 採血

採血する時によい服装は?

 まずは、上着は脱いでいただいた方が良いでしょう。
 採血する時には、袖を上まで上げさせていただきます。
 そして、袖まわりのきついものは避けましょう。(特に冬の時期は注意しましょう。)この時、袖まわりがきついと採血後、血液が漏れやすくなります。

血管が見える人と見えない人がいるのはどうして?

 このことは、個人差ということに他なりません。
 人はそれぞれ血管の走行が違ううえ、血管の太さ、深さ、硬さも違います。
 また、血圧の低い方は血管が見えにくいうえに、血液がなかなか出てこないので、採血時間が長くかかることもあります。

スムースな採血のために!!

 採血前には誰でも緊張してしまうものですが、リラックスすることも重要です。
 採血前にはリラックス! さあ、深呼吸をしましょう!
 採血される側の上腕を駆血帯でしばり、親指を中に入れて軽く握ることにより、血管の怒張が促進され血管がわかりやすくなります。血管がわかりにくい患者さんには、以下のような工夫をさせていただくことがあります。
・軽く手を握っていただき、手首から肘の方に向けて前腕をマッサージします。
・手のひらで皮静脈の周辺を数回軽くたたきます。
・手先を持ち上げたり、左右に軽くねじりながら皮静脈を探します。
・特に冬季には、血管が収縮して怒張しにくいため、40℃程度のぬるま湯で穿刺部位付近を温めます。

消毒綿でかぶれたりします・・・・

 採血をする時には、アルコールを染み込ませた綿を消毒に使用しています。
 アルコールに過敏な方は、アルコール綿を使うと赤くなったり、かゆくなったり、腫れたりします。あらかじめ、おっしゃっていただければ別の消毒綿を使用いたします。

握った手はいつ開くの?

 採血中に手を開くと血流が弱くなったり、急に手を開いたことによって腕が動き、針が血管から外れてしまうことがあります。なるべくなら、採血が終わるまで軽く握ったままにしておいてください。
 もし、握っているのが辛くなった場合は、遠慮なくおっしゃってください。

血液の色が黒っぽいけれど大丈夫?

 血液の色は赤というより少し黒い感じですよね。どうしてでしょうか?
 採血した血液の色が黒っぽいのは、静脈の血液だからなのです。血液は静脈の血液と動脈の血液とに分かれます。動脈血は肺で酸素をもらい、各組織に酸素を運ぶ血液です。たくさんの酸素が含まれていて、鮮紅色をして います。それに対して静脈血は、酸素を組織に運び終わった血液です。静脈血に含まれる酸素量はとても少なく、体に不要な老廃物や二酸化炭素を多く含んでいるので暗赤色をしています。

採血して感染は大丈夫?

 採血をする時の針、外筒管(ホルダー)、注射器や採血管も含めて、全てディスポーサブル(一回限り使用の使い捨て商品)のものを使用しています。
 たまに、一回の採血で必要量が採れず二回刺すことがありますが、この場合も全て新しい針で採血しています。
 なお、採血針、注射器や採血管は滅菌(すべての菌を死滅させている状態)してあるものです。ご安心ください。

採血管に勝手に血液が入っていくのはどうして?

 採血中によく見ていると、何もしないのに血液が採血管の中に「すーっ」と入って行きます。とても不思議ですよね。
 これは、採血管の中が陰圧になっているためです。採血管の種類によっては、線が引いてあるものがあります。この線まで入れると、血液と薬の混ざり具合いが調度良い状態になるようになっていて、その線まで入ると自然に止まるようになっているのです。

採血の後、押さえる理由は?

採血後、すぐに血液が止まるわけではありません。血液が止まっていないまま重い物を持ったり、押さえなかったりすると出血が進みあざになったり、血液が漏れたりして、服を汚してしまうことがあります。
採血の後、消毒綿をテープで止めたその上から親指で強く5分程度圧迫止血をします。(採血室の待合いで止血してください。)
この時、決して揉まないようにしましょう。誤って揉んでしまうと血液がにじみ出てしまい、青くなってしまいます。また、腕を曲げて押さえるのも効果があります。
血液がしっかり止まっているのを確認後、消毒綿をはがし黒いボックス(感染性廃棄物専用箱)に入れてください。その後、あらかじめお渡ししてある四角いガーゼ付絆創膏に貼り替えてください。
☆テープにかぶれやすい方や、うまく押さえることの出来ない場合は、止血帯(押さえる道具)もありますので、遠慮なくおっしゃってください。

採血した日は、お風呂に入って良いの?

 採血したことによって皮膚と血管は怪我をした状態になりますが、血液がしっかり止まっていれば、お風呂に入っても全く問題ありません。

 ◇採血を受けられる患者さんへのお願い
 外来採血室では、「採血取り間違い防止」のためご本人確認として、ご自身の姓名を名のっていただいております。採血を「安全」「間違いなく」行なうため、ご協力くださいますよう宜しくお願いいたします。

 採血時の疑問などご不明な点は、遠慮なくスタッフにお聞きください。

インフォメーション

国内型緊急対応ユニット(dERU)ってなあに?

『dERU』をみなさんご存知ですか?聞きなれない言葉と感じた方もいらっしゃるかもしれません。そこで、先日当院で行ったdERU展開訓練の様子と合わせて紹介したいと思います。

dERUの機能を教えて

 dERU(domestic Emergency Response Unit)とは、国内で大規模災害等が発生した時に被災地域に搬入でき、緊急仮設診療所を開設することによって、被災した傷病者の緊急治療を行うとともに、被災地域の医療機能が復旧するまでの間、地域医療機関の支援を行うことができる緊急対応ユニットです。

dERUにはどのような資機材が積まれているの

 このdERUには、自動昇降式多目的コンテナが設置されており、医療資機材や医薬品、IT・通信機器、給水システム、大型エアテントといった救護所に必要なものが積まれています。(写真1:左からエアテント、輸送車両、コンテナ)

dERUはいつから導入されたの

 dERUは、平成16年より日本赤十字社で導入を始め、現在全国の16ヶ所に配置されています。さらに今年度は、2ヵ所で導入を予定しています。

訓練はどのような内容で行われたの

 8月14日、28日の2日間当院で行った訓練では、医療資機材の設営および展開方法を学んだ後、実際に救護所を設置してdERUの機能や救護所内のレイアウトを確認しました。(写真2:医療資器材の設営の様子)
被災地においては、一刻をあらそう事態も想定されることから、多様な機能を持つdERUを有効に活用することが求められます。

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平成21年10月01日発行